強くなる以外にない
気が充足していない状態では、周りからごちゃごちゃとイチャモンをつけられる。
特に性格の悪い人間などは、こっちが弱っているときなどは、ガンガン攻撃してくる。
「何もたもたやってんだ」とか「お前は何も仕事してない!」とか言いたい放題だ。
仕事を真面目にしてようがしてまいが、何をやっても何をやらなくても、気の強い側が
気の弱い側を一方的に攻撃できる。極端な話、人間の言葉である必要すらない。
ワウワウワウ!!でもいいのだ(それじゃ周りから見りゃキチガイだが)
なぜなら「ちゃんとやってますよ・・」とか「ちょっと一息ついてただけです」とか
言い返そうものなら、「やってねえから言ってんだ!!」とかなんとかさらに切れられるのだから。言葉とは面白いもので、事実とは関係なく、文章としては成立してしまう。「ここに河童がいる!」「ここにペガサスがいる!」「ここに幽霊がいる!」など
別にそこにいなくても、文章としては成立する。で、大多数の人間の会話、発する言葉は全部、程度の違いこそあれ、これらとほぼ同じレベルだ。
だから事実と違おうと「はい・・すいません」と謝るしかない。これは要するに
服従させられているだけのことなのだ。
動物の世界を見ればわかるが、ライオンがシマウマを襲うとき、シマウマが「ひょっとしたら勝てるかも、やってみなければわからない」と思って、立ち向かっていったりはしない。闘わなくても、勝つ確率は10%以下くらいだとわかっているからだ。
だが、たとえばヌーであれば勝つ確率は30%くらいあるかもしれない。ライオンが
狩りの失敗続きで体力を消耗してたり、病気やケガで弱っていいるときなどに、ヌーに
襲い掛かろうとすると、逆にヌーの角で返り討ちにあう場合がある。この場合、ヌーは
ライオンの気力、挙動や筋肉の動きなどを、瞬時に判定し、逃げる必要はない、戦って勝てる、と判断したからそういう行動に出るのだ。
人間も動物の延長線上にあるので、実際に戦わなくても、だいたい戦ったらどっちが勝つか負けるかは無意識レベルでわかってしまっているのだ。たとえばヤクザにどやされたらムカッとくるより、単純に怖い。ムカっとくるとか、イラっとくるのは、力が拮抗しているか、自分のほうが強いから、そういう感情が発生するのだ。もし、自分のほうが気が強かったら、面白くないことを言われたら、言い返してやることもできるし、無視することもできるし、軽く流すこともできる、そういう選択肢の幅が増える。ただ弱い場合は、「はい、すいませんっ・・」しか言えない。それが最善の選択だから。
つまり考えるまでもない、本能的、反射的なプログラムされた行動に過ぎない。
これは謝るべきなのか、言い返すべきなのか・・などとチンタラ考えていてはライオンに食い殺されるのだから(動物の世界であれば)
だから弱い人間は基本的に、服従以外の選択肢がない。誰も弱い人間に気を使ったりはしない、気を使うのは、気の弱い人間だ。もともと足りていない気を、さらに使って消費してしまう。逆に気の強い人間は気が余っているはずなのに、気を使わない。弱い人間の取れる選択肢は2つ。強者のご機嫌、顔色をうかがって、ヘコヘコしながら生きるか、もしくは自らが強者になるかのどちらかだ。