世の中の9割の人間が、ただ自分を肯定しているだけ
正しいか正しくないかではなく、単純に自己否定はつらいから、自分を肯定する。
弱い人間は、弱い自分を肯定するために、貧乏な人間は貧乏な自分を肯定するために、
ブサイクな人間はブサイクな自分を肯定するために、それが正しいと主張する。
それは、変わることより変わらないことのほうが楽だからだし、過去を変えることはできないから過去の自分を否定するようなこともまたしない。
今自分がしていることは正しい。今自分がいるポジションは正しい。そしてそれを主張する。主張して、他人の同意を得て、やはり正しいのだと再確認する(本当は正しくなくてもだ)。
この、自分が正しいか正しくないかを、はっきり示してくれるのが相場の世界だ。
トレードで利益を出し続ける行動は正しい行動だし、損を出し続けるのは間違った行動だと嫌でも思い知らされる。残酷なまでに、その回答をくれる。言い訳が利かない。
格闘技の世界もそうだろうか、いや、そこには少しファジーな部分がある。
自分のコンディションが悪かったとか、審判が悪かったとか、あるいはラッキーパンチをたまたま食らっただけとか、言い訳できる部分が結構ある。
一切の言い訳が利かない世界は、金融市場、相場の世界じゃないかな。
資金力がないから・・仕事で疲れているから・・情報量が足りないから・・言い訳は確かにできるが、じゃあやらなきゃいいじゃん、で終了だ。あまりにもシンプル。
この世界にはインチキもクソもない。値動きが全てだからだ。だからこそ、必ず実力に収斂した結果が指し示されるのである。
俺はトレーダーとして今、結果をだせていない。だから負けてる自分は間違っているし、肯定できるわけもない。お金で幸せは買えないとか、人間の幸福度はお金じゃなくてうんたらかんたら、そういうのは全部、まず金持ちになってから言うべきだ。
貧乏人が言っても負け犬の遠吠えじゃないか。みじめな自分を肯定することで痛みを和らげしようとしているだけだ。